意見練習:テストで順位をつけることについて

毎週日曜日の『OPINION TRAINING(意見練習)』、本日は『テストで順位をつけるべきではない。賛成か、反対か。」でした。
現在、静岡市内の公立中学では、順位をつける中学とつけない中学がそれぞれあります。
この近隣の中学は、順位をつけませんね。
ただ、私立中学は順位をつけますし、遅くとも高校に行けば順位がつくものです。
さて、生徒たちの意見です。
賛成意見は、
- 学校の序列化や過度の競争に発展するから。
- 生徒間でいじめが起こる。
- テストは自分との勝負だから、他人と比べても仕方がない。
- 自分の努力の仕具合が他人に影響されてしまう。
- 努力の認められ方が変わってくる。
- 順位を出さなくても、大体の位置はわかる。
などの意見がありました。
感情的な意見が多くなるかと思いましたが、冷静な意見も見られました。
反対意見は、
- 順位がつけば、目標ができて頑張れる
- 社会に出れば何かしらの順位がつくので、慣れておいた方がいい。
- 点数だけでなく、違う観点で判断できる。
- 過小評価するようになり、謙虚にテストと向き合うようになる。
- 競争心が高まるので、自分を追い込める。
- 自分の学力を客観的に見れる。
など、順位がつくメリットをしっかりと述べられている意見が多くみられました。。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
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※当校の『OpinionTraining(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週日曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
- 会の結論として、賛成か反対かは決めない。
- 賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
- 挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
- 私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。