意見練習:中学生のスマホの使用制限について

毎週日曜日の『OPINION TRAINING(意見練習)』、本日は「『中学生のスマホ使用時間は、1時間以内』に規制すべきである。賛成か、反対か。」でした。
香川県議会が条例制定を検討していることで、ニュースでも話題になりました。
条例はスマホ全体ではなくゲームに限定したものですので、内容は少々異なりますが、考えてみるいい機会だと思います。
さて、生徒たちの意見です。
賛成意見は、
●家族とのコミュニケーションが増える。
●中学生は自律心がないのでずっとやってしまう。
●依存症になってしまう。
●生活リズムが改善できる。
●視力低下や睡眠不足になってしまう。
●記憶力の低下を招く
など、スマホ使用のデメリットが挙げられました。
反対意見は、
●規制すると自立できない。
●使用用途は様々で、1時間では足りない。
●制限するのではなく、どう使っていくのか、の方が未来志向。
●自己管理が大事。
●スマホを通してのコミュニケーションが図れる。
●息抜きができない。
などの意見が出ました。
時間制限を加えることへの意見練習でしたが、スマホの是非に意見が偏った傾向がありましたね…。
自分の意見を気軽に持つことに慣れていくことで、発信していく力になっていくことを期待しています。
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※当校の『OpinionTraining(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週日曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
- 会の結論として、賛成か反対かは決めない。
- 賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
- 挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
- 私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。