意見練習:役所提出書類への押印について

毎週日曜日の『OPINION TRAINING(意見練習)』、本日は『役所提出書類への押印は、廃止すべきである。賛成か、反対か。」でした。
今や、菅内閣の目玉政策ですね。
ご家庭での関心も高いのではないでしょうか。
さて、生徒たちの意見です。
賛成意見は、
- サインで代用できる。
- 認印は百均でも買えるのでセキュリティが低い。
- うまく押せないとやり直さなければならない。
- オンラインでも本人確認ができる。
- 電子証明書でも意思表示の証拠になり、手続きもスムーズになる。
- テレワークが拡大し、押印のためだけの出社が必要になる。
など、やはり負担をなくす必要性が大きいですね。
反対意見は、
- ハンコ業界が失業する。
- ハイテクな機能を追加するより、買った方が安い。
- 日本の文化の一つである。
- 押印という行為に、いろいろな気持ちが込められている。
- 婚姻届などの意思表示の証明になる。
- 高齢者がついていけない。
など、『押すという行為そのものに意味がある』旨の意見も多かったですね。
反対、という意見が意外といたのは印象的でした。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、反対意見に対する理解も深めてもらいたいと思います。
自分の意見を気軽に持つことに慣れていくことで、発信していく力になっていくことを期待しています。
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※当校の『OpinionTraining(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週日曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
- 会の結論として、賛成か反対かは決めない。
- 賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
- 挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
- 私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。