意見練習:東京オリンピックの開催について
2021/02/16

毎週日曜日の『OPINION TRAINING(意見練習)』、本日は『東京オリンピックは、開催すべきではない。賛成か、反対か。」でした。
日本中の期待が高まったオリンピック開催ですが、このコロナ禍の状況で、開催の是非が世界的にも問われている状況です。
さらにはここに来て、オリンピック·パラリンピック組織委員会会長人事もごたごたしてますし…。
さて、生徒たちの意見です。
賛成意見(開催すべきではない)は
- コロナがまだ収まってないから。
- 医者や看護師の負担が重い。
- オリンピック中は好況になるが、終わると不況になる傾向がある。
- 追加費用の負担を抑えられ、浮いた費用を国民への補償に充てることができるから。
- 日本国内の感染者が減っても、他の国が多ければ選手を派遣することができないから。
などの意見がありました。
やはり、コロナが終息していない状況で、無理してやるべきではないという危機感ですね。
反対意見(開催すべき)は、
- 年齢的にギリギリの人たちが、次は出られない。
- 夏はウィルスが弱まる。
- IOCでもJOCでも、中止を言い出した方が違約金を払わなくてはならない。
- 延期に振り回されてしまう選手の気持ちを考えると、開催すべき。
- 頑張ってきた人たちの努力が無駄になる。
など、やはり選手や関係者の気持ちから、なんとか開催してあげてほしいという願望ですね。
このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。
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※当校の『OpinionTraining(意見練習)』とは
当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週日曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。
主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。
ここで大事にしているのは、
- 会の結論として、賛成か反対かは決めない。
- 賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
- 挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
- 私自身の個人的な意見は言わない。
ということ。
意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。
いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。
生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。