意見練習:安楽死について

   

毎週日曜日の『OPINION TRAINING(意見練習)』、本日は『安楽死(尊厳死)は認めるべきである。賛成か、反対か。」でした。

中3は公民で自己決定権を学習しました。
現時点では、日本では認められていませんし、世界的にも非常に少ない状況です。

さて、生徒たちの意見です。

賛成意見は、

  • 治る見込みがなく、治療でつらい思いをしているなら、認めてもよい。
  • 重い病気で意識がない場合、費用がかかるし、家族の負担もあるから、選択肢を作ってもよい。
  • 延命してお金を払い続けるより、自分の決意で安楽死した方が希望に合う場合が多い。
  • 苦しんで死ぬのは嫌だ。
  • 生きる権利があるなら、死ぬ権利もある。
  • 朝日新聞の世論調査で、安楽死を認める法律を作るべきという意見が74%だった。

などの意見がありました。
感情的な意見が多くなるかと思いましたが、冷静な意見も見られました。

反対意見は、

  • 医師や看護師の負担や精神的苦痛が大きい。
  • 家族による説得で、生きる時間が短くなる可能性がある。
  • 死ぬ権利を合法化すると、障がい者などの弱者が切り捨てられる社会になるかもしれない。
  • 延命措置の中止は、命の軽視につながる。
  • どんなに決心しても、周りは悲しい。
  • 生まれることに干渉できないなら、死ぬことにも干渉できないはず。

など、死への決断が及ぼす影響の大きさを危惧する意見が出ました。

安楽死については、自分が選ぶ当事者なのか、家族の立場なのかでも意見は変わると思います。
酷なお題でもあったかと思いますが、しっかり考えてくれました。

このトレーニングを通して、自分の意見を持つ習慣をつけ、また、自分との反対意見に対する理解も深めることで、さらに発信していく力になっていくことを期待しています。

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※当校の『OpinionTraining(意見練習)』とは

当校では、いろいろなことに自分の意見を持つ、という練習を毎週日曜日に行っています。
今年度の参加対象者は、受験対策を受講している中3生です。
普段から意見を持つことに慣れていないので、ディベートではなく、その一段階手前です。

主題は、時事・政治ネタから身近な生活についての話題など、多岐にわたります。
あらかじめ意見を調べてきて、発表します。

ここで大事にしているのは、

  • 会の結論として、賛成か反対かは決めない。
  • 賛成意見と反対意見を両方調べてくること。
  • 挙手制ではなく、全員発表する「指名制」。
  • 私自身の個人的な意見は言わない。

ということ。

意見を戦わせることが目的ではなく、「自分の意見を持つこと」が目的ですから、勝ち負けではありません。
また、私が個人的な意見を言ってしまうと、大人の意見であり教師の意見ですから、生徒の意志を左右させてしまうことにもなります。

いろいろな意見を聞いて、自分の意見もどんどん変わっていい。
意見が変わるのは知識を得たからであって、成長している証拠。
これによって、さらに自分の知識や意見が深まっていきます。

生徒がいろいろな物事に対して、いい意味で「意見を気軽に持つ」ことに慣れていってほしいと思っています。

 - 意見練習